自作カスタムIEMの製作 – (1)耳型加工

(※製作4ヶ月目の成果物です〈橙・紫が自作品〉)
※自作カスタムIEM準備編の記事もございます。全体の概要を掴みたい方はあわせてご覧ください。
http://airislog.wp.xdomain.jp/iem/diy-ciem-introduction/

はじめに

JH13Proのピン折れをきっかけに自作IEMづくりをはじめて4ヶ月程度経過しました。
当初の目標であったJH13Proの埋込ソケット化修理は完了しましたが懲りずに製作を続けております。

自作IEM自体、材料費は安くこのみのCIEMを作れることに魅力がありますが、その域に達するまでに
数々の失敗や途方も無い微調整が必要でキリのない淡々とした作業が続きます。
短期的にはコストの回収が見込めない上にはじめはコストを垂れ流す状態が続くものと予想されます。

それでも製作の中から作る楽しみを見いだせる方、コストを気にせずに楽しみたい方、
チャレンジ精神が旺盛な方は続きを参考に使えると思ったところは
お使い下さいましたら幸いであります。

今回の目標と必要材料

今回は耳型加工を行います。耳型加工は不要な部位を取り除き成形を行う工程でであり、
フィッティングやシェルの仕上がりなど最後の段階にまで大きな影響を及ぼす重要な工程であります。
また、整形した後からの調整は難しく不可逆性も多少はありますので慎重な作業が要求されます。

この記事では耳型のどの部位が必要かを確認し、耳型加工のイメージを
ヴィジュアルで掴んでいくことを目標に設定します。
必要な材料は下のとおりです。

-必要な材料・工具など

・耳型(専門店で採取してください)
・デザインナイフ/カッター
・リューター
・リュータビット(砥石タイプ)
・369光硬化樹脂(もしくはデコレジーナ)
・UVライト(ネイル用で構いません)
・造形パテ(必要に応じて)

加工の手順

大まかな手順としまして不要な箇所を切り落とす、切り落とした部分をリューターで削り滑らかにする、
加工した耳型表面をコーティングするの3段階です。
やることはシンプルですが、どこを切り落せばよいのかなかなかイメージが湧かないといった声を聞くことがしばしばあります。
そこで、まずはCIEMを作る上で残しておきたい箇所を確認します。

Earmod_
(撮影協力:Mさん)

今回はくみたてLabさんのIEMを参考にして成形のイメージ図を作成しました。
上の画像で青い部分が必要な箇所です。この部分からはみ出ているところは平面に広がった状態で固まっているため
一目瞭然に不要な箇所が現れてきます。以下、耳型の写真を使い不要な部分を赤で示していきます。

ear_1
上の画像は耳型下部です。赤い部分ははじめにあげた画像の青い部分からはみ出た箇所で平面的に広がっています。
不要な箇所ですので取り除いてきます。

ear_2
次に耳型上部から。耳道部分は第2カーブのところで真っ直ぐ切り落とします。
ここで一気に短く切り落とすとフィッティングが緩くなり最悪の場合耳型の再採取が必要となります。
慎重に短くしていくことがお勧めです。少し失敗したぐらいでしたら接着剤などで接着させてもよいでしょう。

耳型上部は赤の部分から処理をはじめます。
フェイスプレート側の出っ張りは不要ですので切り落としておきます。
ソケット部は真っ直ぐ切り落とすとともに、ヘリクスは斜めに切り込みを入れて落としておきます。
赤掛けの部分はある程度厚みを残すことを意識して処理すると良いかと思われます。

緑の部分は出っ張りを切り落としなだらかな平面を作ります。この部分は厚みを残している場合には
耳からでっぱりフィッティングに影響の出ない部分です。神経質にならず適当に切り落せば問題ありません。

ear_3
赤掛けの部分は例の通りはみ出ている部分です。慎重に切り落とします。
カナル部分が斜めに度が入っている場合にはそれにあわせて切り落とすとよいでしょう。
上の画像はまだソケット部の加工が済んでいない状態ですのでそちらは参考にしないでください。

ear_4
上の手順に従いおおまかに切り落とし終わるとこの通りになります。
最後にフェイスプレート部分を切り落とし平面を作成を行います。

耳型上部は耳からはみ出るぐらい厚みを残しても問題はありませんので残しておきます。
耳型下部は切り落とした箇所を目安にし、そこから外側の耳からはみ出る部分を切り落とします。
この2点を結ぶ形で切断を行いフェイスプレート側の平面を作成します。
また、必要に応じて気になる箇所があれば切断などの加工を行って下さい。

ear_5
切り落し加工を行いましたらリューター(砥石ビット)で耳型を削ります。
削る箇所はナイフで切り落とした箇所です。この部分は切断の跡が残っており
不自然に角ばった状態になっています。
その部分をけずりなだらかな曲面を作れば耳型の成形は終了です。

ear_coating
最後に耳型の表面をUV樹脂や水性ニスなどでコーティングしたら耳型の作成は完了です。
コーティングを行い耳型の凹凸を減らすとメス型からも凹凸がなくなり
シェルの製作の手間がかなり楽になります。
ただ、盛りすぎるとフィッティングに影響が出てきてしまうため余分な樹脂などを落とし
慎重に凹凸を潰すことが求められます。

コーティング後に不自然な凹凸があれば硬化した樹脂の上にパテを盛り凹みなど潰すとともに
状況にあわせてカナル部などにパテを盛るなどしてフィッティングの調整を行うと良いでしょう。
成形・加工した耳型を元にメス型を制作しますがその工程はまた後日に掲載します。

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